たるさんの部屋                     ・H30年2月

          姫路ライオンズクラブ定例会講演(要旨)
  先日「Jリーガーを育てて」というお題をいただき講演をしてきました。
 「私が育てたのではなく彼らが育っていった」のです。
 付け加えるとしたら以下の2点かも知れません。
 (1)私がサッカー未経験で素人のため強豪高校や大学へ遠征に出かけては
    多くの指導者から指導を仰ぎ資格を修得し勉強ができたこと。
 (2)子どもが大好き「どのように伸ばしてやれるか」と日夜考えたこと。
  *子どもたちと流した涙(嬉しい、悲しい、悔しい涙)の量には自信があります。

◆指導の理念としては
  サッカー選手である前に「人間として育てる」ことを重視しました。
 (1)「利他の精神」すなわち人のためチームや仲間のためにどれだけ動けるか。
 (2)サッカーはもちろん好き。練習も準備も片付け(雑用、気づき)も好き。
    ベンチで仲間を応援することも好き。とにかくチームが好き。
    こうなるとチーム(結束)力となって接戦が勝利へと繋がる。
 (3)レギュラーになる選ばれる勝つことのみの「個人第一主義」にはしない方針。
◆指導者(上に立つ者)は時代の流れを読み取ることが必要。
 (1)1980年代(福崎高校勤務)の生徒は(今40代半ば~50歳半ば)
  ・自分で気づけ(見て覚えろ)・黙ってやれ(我慢)・何事も耐えろ(忍耐)
 (2)1990年代以降(琴丘高校勤務)の生徒=「ゆとり教育」を受けた生徒
  ・頭ごなしの指示、命令、指導は通用しない。
  ・予定(計画、夢)を立て・やらせて(行動)・できれば褒める(賞賛)
  ・事後の感想を語らせ(言葉で)・まとめさせ(書き残す)・評価する(認知)
◆最近の若者はと・・・嘆く前に(子どものせいではない)
  ・失敗から学ぶ(3割バッターでよい)・チャレンジ・モチベーション
  ・成功体験・自信・(粘り強く)成長を待つ
 ※指導者が子どもを取り巻く教育環境や社会も大きく変わったことを理解して
  若者(子ども)と接しないと「温度差」が生まれ、それが不信感となり
  育つどころか付いてこなくなり、ついには辞めて逃げ出す。
◆そうした中でも成功を修めた子ども(選手)たちは以下の「共通点」がある。
 <Jリーガー5名、日本代表1名、日本ユース代表2名、国体県代表12名など>
 (1)高いポテンシャルや身体能力の持ち主ばかりではない(普通の生徒)
 (2)「決めたことを続ける(努力の)才能」を持っている
 (3)人として素晴らしい3つの性格を持っている。
  ア;「これをやればきっと成功する!」と決めたら信じて疑わずチャレンジ精神。
     苦しいこから逃げずに果敢に挑む生徒。
  イ;グチや文句を決して言わず人や周囲のせいにしない。
  ウ;「感謝の気持ち」を持っている。
◆最後に
 御社にも磨けば輝く人材がワンサといるはずです。
 どんな人間も光輝く能力を絶対に持っています。
 今時の若者は「ダメ、ムリ」と「蓋」をして自ら可能性を消しています。
 その社員が(上司)に出会え、才能を見いだしてもらえれば人生が変わります。
 社員が変われば御社も未来が広がり業績アップにつながり明るくイキイキとした
 企業になると思います。
 サッカーも企業も組織はすべて人なりです。「人が動くと金なり」ですね。

          *ご静聴ありがとうございました。